創祀と逸話
当教会の創祀
上地御嶽山の道路を挟んで向かいに、現在の上地若宮公園があります。
ここには昔「おんたけ池」という池があり、旅人たちや近所の人たちの憩いの場所になっていたそうです。
当教会の創祀は不詳ですが、この逸話がまんが日本昔ばなしに収録されており、江戸時代末期にはお祀りされていたと考えられております。
大正3年に愛知御嶽福岡教会として現在(旧額田郡福岡町大字上地村字荒井94番地2)の場所に鎮座し、昭和27年11月27日に宗教法人木曽御嶽本教額田教会として宗教法人を設立(昭和30年2月1日岡崎市に合併し岡崎市上地町字荒井94番地2となる)いたしました。
本教会は御嶽神社(長野県木曽郡木曽町三岳)を宗祀と仰ぎ、御嶽大神(天之御中主大神・高皇産霊神・神皇産霊神・国常立尊・大巳貴命・少彦名命)を奉斎主神とし、天神地祇・覚明行者・普寛行者・教会霊神・教師信者霊等を奉斎しています。
現在も上地御嶽山(通称)として多くの参詣をいただいております。
おんたけ池とお殿様
昔、三河の国の岡崎のあたりに「おんたけ池」という池があり、旅人達や近所の人たちの憩いの場所になっていました。
ある暑い夏の日の事、吉田のお殿様ご一行が岡崎へ行く途中、おんたけ池のそばを通りかかりました。お殿様は、すっかりこの暑さにまいっていたので、自分も一休みすることにしました。
くつろいでいる旅人達の真似をして、池に足をつけたり湧水を飲んだり、裸足で走り回ったりと大はしゃぎしました。やがて夏の短い雨に降られ、大木の下で雨宿りをしながら、諸国を回る商人たちから楽しい話を聞くなどしました。
おんたけ池で楽しく過ごしたお殿様は、雨が上がると岡崎の城へ向けて出発しました。カゴの中で、鼻ちょうちんを膨らましながらいい気分で眠っていたお殿様が、何気に鼻をこすった際に、これまで忌々しく思っていた鼻の上の大きなイボがポロリと取れました。
イボが取れて大喜びしたお殿様は、これもおんたけ池の清水のおかげだとありがたがって、池のほとりにお宮さんを建て、毎年、酒樽をお供えするようになりました。おんたけ池は、それからもずっと人々の憩いの場所としてにぎわいました。